〈Vol.4〉保護範囲検討時の注意点

「保護範囲検討時の注意点」

PDFのダウンロードはこちら

PDCE避雷球の保護範囲検討では、建物を横から見た立面図と、上から見た平面図の2D図面を用いるケースが多いです。今回はその際の注意点について紹介します。


横から見ると保護範囲内、斜めで見ると保護範囲外

避雷球(大型):保護角80° を設置した場合、①・①′青いラインが View SIDE から見た時の保護範囲です。一見建物全体が保護範囲に入っているように見えますが、立体的に見ると②赤いラインでは建物が保護範囲外になり、③緑のラインではギリギリ建物が保護範囲に入ります。
⇒このことから、ただ立面図に製品の保護角を記載するだけでは、検討不十分です。

ALB Largeの照明カバー範囲を示す図。設置高さ20m、照射角約80度、最大照射距離120m。
避雷球(大型)の保護角80度を示す建物立面図。青・赤・緑の保護範囲線により、見る方向によって建物角部が保護範囲内外となる例
建物を斜め上から見た3D図。避雷球の設置位置から青・赤・緑の保護範囲検討ラインを示し、View TOPとView SIDEの確認方向を表している。

保護範囲に入るように設置検討を行うために・・・

【説明例の前提】
PDCE設置高さ:屋上の塔屋から7m 製品:避雷球(大型)
保護範囲検討ライン:②赤いライン

▼ 立面図(②赤いライン断面図)

避雷球(大型)の保護範囲を立面図で確認する図。設置高さ7m・保護角80度の場合、保護範囲42mに対して対象角部までの距離Aが47mのため、保護範囲外となることを示している。

▼ 平面図

建物を上から見た平面図。避雷球の設置位置から対象角部までの水平距離を示し、赤い検討ライン②では距離47m、保護範囲42mとなることを表している。

確認方法<1> 高さと距離から計算

PDCEから一番遠い角部までの距離Aを測り、PDCEを設置した高さで保護範囲に入るか計算。

1)避雷球(大型)の保護範囲距離(高さ×6)を計算

 →屋上の塔屋高さでは、42m(=7×6)まで保護可能。

 各製品の倍率は製品パンフレット裏面の仕様一覧をご参照ください

2)図面から水平距離を測定して保護範囲距離と比較 

 →②赤のラインで角部まで距離:47m(>保護範囲距離42m)

 ⇒保護範囲距離以内に収まっていないので、保護不可。

※47mまでカバーするには、7.8m(≒47÷6)の高さに避雷球(大型)を設置する必要がある。

○確認方法<2> 立面図の保護角補正

次頁では平面図から読み取った角度をもとに、立面図での保護角を補正する方法を紹介します。

○確認方法<2> 計算例 ②赤のラインの角部

1)平面図にて、避雷球(大型)と対象の角部を結ぶ直線の角度θを測る。

  →下図の場合θ=55°

2)図3 「立面図の角度補正値表」から保護角を補正する

  図3を参考に補正した角度が、立面図から見たときの角度となる。

  →回転角(θ)の角度が55°の時、保護角度は72.9°になる。

3)立面図に図3から読み取った保護角度の線を書き入れる。

  →保護角度72.9°で赤のラインを引く。

4)立面図上で3)で引いた保護範囲線に対象の角部が入っていれば、保護可能。

  →赤のラインから対象の角部が出ているので、この設置では建物保護不可。

【補足】
任意設置の場合、原則保護範囲に入るように設置検討は行われますが、稀にお客様の判断によって保護範囲外に少し出ても可とする例もございます。
受雷部の設置義務がある場合は、建築基準法に従った保護範囲を設定ください。

▼ 平面図

建物の平面図で、避雷球の設置位置から赤い検討ライン②と緑のライン③を示した図。基準線①に対する赤いライン②の上面視回転角θが55度であることを表している。

▼ 立面図

建物の立面図で、平面図の回転角55度をもとに補正した保護角72.9度を示す図。赤い検討ライン②は補正後の保護範囲外となり、緑のライン③は保護範囲内に入ることを表している。

▼図3:立面図の角度補正値表添付1参照

▼図3:立面図の角度補正値表

添付1 機種ごとの立面図角度補正値表

避雷球の機種別に、上面視回転角に応じた立面図の補正保護角を示す一覧表とグラフ。Baby、Junior、Magnum、ALBの保護角を比較できる。