従来の避雷針と、新型避雷針「PDCE避雷球」の違い
従来の避雷針と避雷球では落雷被害の防ぎ方そのものに対して全く考えが異なります。
雷雲が発生した時に、正確に雷が落ちる場所を予測することはできません。しかし、雷は、山の樹木やビルといった高いところに落ちやすい性質を持っています。実はお迎え放電を出していることろに雷は落ちます。従来の避雷針はその特性を活用しているのです。
こちらからお迎え放電を発生させて、その場所に雷が落ちるように誘導しよう。落ちる場所の雷対策、つまりアースによって雷電流を地中に流せば大丈夫。というのが従来の避雷針の考え方です。 一方PDCE避雷球は、お迎え放電を抑制し出さないようにすることで、PDCE避雷球の効果が及ぶ範囲には落雷を呼び込みにくいようにするという考えで作られています。お迎え放電をしている場所に落ちるのであれば、出さなければ落ちる可能性を極力抑えられる、ということです。
つまり、
従来の避雷針は
尖らせて放電し易くしている
雲の下部に溜まったマイナス電荷と、その雲が接近してきたために誘起されて地面にはプラス電荷が溜まります。尖った避雷針は、その地面のプラス電荷を、上空の雷雲低部のマイナス電荷に目がけて放電（放電の方向： 下➡上。“お迎え放電”といいます）し、雷雲からの電荷を呼び込んでしまいます。
PDCE避雷球は
お迎え放電を発し難い複合的な形状
電極の形状を突ではなく半球にし、放電し難くするとともに、絶縁体を挟んで地面からの電流を極力抑えています。
ALB Anti Lightning Ball Large/Small
二重構造の立体キャパシタで“お迎え放電”を完全にシャットアウト
| 主な用途 | 重要施設全般 | |
| 避雷球 | 第四世代 | |
| 大きさ | （大）高さ390mm, 直径200mm （小）高さ235mm, 直径 120mm | |
| 重量 | （大）5.5kg （小）2.2kg | |
| 受風面積 | （大）415㎠ （小）160 ㎠ | |
| 電極材質 | SUS316L | |
| 図面番号 | （大）PDC17A81 （小）PDC17A91 |
PDCE-Magnum/Magnum Marine/Magnum EV
14年の歴史が証明する耐久力と高い性能
| 主な用途 | 重要施設全般 （公的機関、化学工場、ダム施設 等） | |
| Magnum | 基本形 | |
| Magnum Marine | 耐振動性を向上 | |
| Magnum EV | 環境保護色 | |
| 大きさ | 高さ405mm, 直径240mm | |
| 重量 | 8.9㎏～10.5kg | |
| 受風面積 | 415㎠ | |
| 電極材質 | SUS316L | |
| 図面番号 | Magnum PDC12A71 Magnum Marine PDC13A31 Magnum EV PDC12A77 |
PDCE-Junior/Junior Marine/Junior EV
守備範囲の広さでPDCEを普及させた立役者
| 主な用途 | 小規模施設等 | |
| Junior | 基本形 | |
| Junior Marine | 耐振動性を向上 | |
| Junior EV | 環境保護色 | |
| 大きさ | 高さ325mm, 直径200mm | |
| 重量 | 5.7kg | |
| 受風面積 | 260㎠ | |
| 電極材質 | SUS304 | |
| 図面番号 | Junior PDC15A61 Junior Marine PDC15A63 Junior EV PDC15A77 |
PDCE-Baby/Baby Marine
最も手軽な軽量/コンパクト型
| 主な用途 | 防犯カメラ、防災無線、御神木、民家 等 | |
| Baby | 基本形 | |
| Baby Marine | 耐振動性を向上 | |
| 大きさ | 高さ235mm, 直径120cm | |
| 重量 | 1.9kg | |
| 受風面積 | 106㎠ | |
| 電極材質 | SUS304 | |
| 図面番号 | Baby PDCE16A55 Baby Marine PDCE14A41 |
PDCE-HT500
排熱温度５００℃の煙突にも設置できるガマン屋さん
| 主な用途 | 高温（500℃）までの高温雰囲気下 | |
| 最高温度 | 500℃ | |
| 大きさ | 高さ405mm, 直径220mm | |
| 重量 | 13.3kg | |
| 受風面積 | 384㎠ | |
| 電極材質 | SUS316L | |
| 図面番号 | PDCE12A31 |
PDCE-HT300
ごみ焼却施設のご要望から生まれた、３００℃に耐える煙突好き
| 主な用途 | 高温（300℃）までの高温雰囲気下 | |
| 最高温度 | 300℃ | |
| 大きさ | 高さ405mm, 直径240mm | |
| 重量 | 11.7kg | |
| 受風面積 | 415㎠ | |
| 電極材質 | SUS316L | |
| 図面番号 | PDC12A25 |
PDCE スーパー316L A型
平らな場所にそのまま置ける正座好き
| 主な用途 | 民家、小規模施設等 | |
| 大きさ | 高さ 265mm, 直径200mm | |
| 重量 | 6.4kg | |
| 受風面積 | 270㎠ | |
| 電極材質 | SUS316L | |
| 図面番号 | PDC16A73 | |
| 特徴 | 平面置きも可能 |
PDCE スーパー316L B型
箱根大涌谷の火山性ガスにも負けない耐久性
| 主な用途 | 民家、小規模施設等 | |
| 大きさ | 高さ 265mm, 直径200mm | |
| 重量 | 6.2kg | |
| 受風面積 | 270㎠ | |
| 電極材質 | SUS316L | |
| 図面番号 | PDC16A75 |
雷サージカウンター
雷サージカウンタ―は、スペイン INGESCO社製の CDR Universal です。
| Description | Ref. | A(mm) | B(mm) | C(mm) | Weight(g) | |
| CDR UNIVERSAL | 432028 | 109 | 101 | 42 | 490 |
Parameter
| Working temperature | from -20ºC to 65ºC | |
| Range of intensity | 1 kA (8/20 μs) – 100 kA (10/350 μs) | |
| Range of register | from 0 to 999 impulses | |
| Protection degree | IP65 | |
| Reseteable | YES |
製品ラインナップ（全９機種）
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| 機種名 | PDCE-Baby/Marine※1/EV※2 | PDCE-Junior/Marine※1/EV※2 | スーパー316L A型 | スーパー316L B型 | ALB 小 | PDCE-Magnum/Marine※1/EV※2 | PDCE-HT300 | PDCE-HT500 | ALB 大 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 製品詳細 | 製品詳細 | 製品詳細 | 製品詳細 | 製品詳細 | 製品詳細 | 製品詳細 | 製品詳細 | 製品詳細 | |
 |  |  |  |  |  |  |  | | |
| 特徴 | 最も手軽な軽量/コンパクト型 | 守備範囲の広さでPDCEを普及させた立役者 | 平らな場所にそのまま置ける正座好き | 箱根大涌谷の火山性ガスにも負けない耐久性 | 二重構造の立体キャパシタで“お迎え放電”を完全にシャットアウト | 14年の歴史が証明する耐久力と高い性能 | ごみ焼却施設のご要望から生まれた、300℃に耐える煙突好き | 排熱温度500℃の煙突にも設置できるガマン屋さん | 二重構造の立体キャパシタで“お迎え放電”を完全にシャットアウト |
| 主な用途 | 防犯カメラ、防災無線、御神木、民家 、ゴルフカート駐車場 等 | 小規模施設等 | 民家、小規模施設等 | 民家、小規模施設等 | 重要施設全般 | 重要施設全般 （公的機関、化学工場、ダム施設 等） | 高温（300℃）までの 高温雰囲気下 | 高温（500℃）までの 高温雰囲気下 | 重要施設全般 |
| 落雷保護 エリア | スポット的保護 （垂直軸より最大60度） | 通常避雷針エリア （高低差×2.5：最大半径50ｍ） | 通常避雷針エリア （高低差×2.5：最大半径50m） | 通常避雷針エリア （高低差2.5：最大半径50m） | 広範囲（建築基準適用外の時） （高低差×6：最大半径70ｍ） | 広範囲（建築基準適用外の時） （高低差×5 : 最大半径100m） | 広範囲（建築基準適用外の時） （高低差×5 : 最大半径100m） | 広範囲（建築基準適用外の時） （高低差×5 : 最大半径100m） | 広範囲（建築基準適用外の時） （高低差×６:最大半径120ｍ） |
| 保護範囲の イメージ※3 |  |  | | |  |  | | |  |
| 性能 |  |  |  | |  |  |  |  |  |
| 主要構成材質 | 上下電極：ステンレス (SUS304) 力バー：ポリカーボネート （カバーと一体） | 上下電極：ステンレス (SUS304) 絶縁物：FRP 力バー：シリコンゴム | 上下電極：ステンレス (SUS316L) 絶縁物：FRP 力バー：シリコンゴム | 上下電極：ステンレス (SUS316L) 絶縁物：FRP 力バー：シリコンゴム | 外部電極：ステンレス （SUS316L） 内部電極：ステンレス （SUS316L） 絶縁物：ポリカボネート | 上下電極：ステンレス (SUS316) 絶縁物：FRP 力バー：シリコンゴム | 上下電極：ステンレス (SUS316) 絶縁物：セラミック 力バー：フッ素ゴム | 上下電極：ステンレス (SUS316) 絶縁物：セラミック 力バー：セラミック | 外部電極：ステンレス （SUS316L） 内部電極：ステンレス （SUS316L） 絶縁物：ポリカボネート |
| 寸法 （直径x高さ） | Φ120 X 235 | Φ200× 325 | Φ200× 265 | Φ200× 265 | Φ120 x 235 | Φ240×395 （Marine:Φ240×405） | Φ240×405 | Φ220×405 | Φ200 x 390 |
| 重量 | 約2kg | 約6kg | 約6kg | 約6kg | 2.2kg | 約9kg（Marine:約10kg） | 約12kg | 約13kg | 5.5kg |
| 推奨支持管 （フランジ径 – 孔ピッチ） （固定ボルト） | Φ42.7またはΦ34 (Φ90 – Φ70) （4-M8) | Φ48.6 （Φ115 – Φ90) (4-M10) | 平置き (Φ115 – Φ90） (6 x M12) | Φ48.6 (Φ115 – Φ90) (6 x M12) | Φ48.6 (Φ115‐Φ90) 4‐M10(小) | Φ76.3 （Φ150 – Φ115) (4-M12) | Φ76.3 （Φ150 – Φ115) (4-M12) | Φ76.3 （Φ150 – Φ115) (4-M12) | Φ76.3 (Φ150 ‐ Φ115) (4‐M12) |
| 設計寿命 | 10年（破損10年保証） | 10年（破損10年保証） | 10年（破損10年保証） | 10年（破損10年保証） | 10年（破損10年保証） | 30年（破損10年保証） | 30年（破損10年保証） | 30年（破損10年保証） | 10年（破損10年保証） |
| 不具合時対応 | ー | ー | ー | ー | 落雷情報提出 | 現地調査、落雷情報提出 | 現地調査、落雷情報提出 | 現地調査、落雷情報提出 | 落雷情報提出 |
| 機種名 | PDCE-Baby/Marine※1/EV※2 | PDCE-Junior/Marine※1/EV※2 | スーパー316L A型 | スーパー316L B型 | ALB 小 | PDCE-Magnum/Marine※1/EV※2 | PDCE-HT300 | PDCE-HT500 | ALB 大 |
※1 Marine : 振動対策を強化
※2 EV : 環境保護色
※3 保護範囲
弊社で想定している条件（設置場所や高さ）での保護範囲となります。
建築基準法の適用が不要な場合のイメージです。
建築基準法準拠のため、設置場所や高さに制限がある場合は、保護範囲が狭くなる可能性があります。
建築基準法の適用が必要な場合はJISの避雷設備の規格に則った保護範囲で設置となります。
全ての製品に落下防止のUボルトを追加できます。
※ 電源は必要としません。
IEC規格やJIS規格について
落雷関連の規格には、国際電気標準会議（ＩＥＣ）で制定した規格があり、これを元に日本語に和訳したＪＩＳ規格があります。しかしながら、これらの規格は、落雷を前提とした規格であり、落雷を受けても受ける影響を極力少なくするような方法について期待していますが、弊社の製品のような落雷を受け難くする製品についての仕様などについて定めているものではありません。
第３者認証について
規格はあるものの、製品がその規格に適合しているか否かを、製造者でもなく、利用者でもない、第三者として公正な認証を行う制度が「第三者認証」です。
落雷対策のなかで、「内部雷対策」と言われる主として誘導雷による被害を防ぐものとして「ＳＰＤ：サージ・プロテクション・デバイス（保安器）」がありますが、この第三者認証としては、「公共建築協会」様による認証制度があります。実際に製品を試験し、認定番号を付与する制度です。
しかしながら、外部雷対策（避雷針）については、認証制度がありません。避雷設備は、「受雷部」「引下げ導線」「接地」の3つの部分から構成されますが、「引下げ導線」「接地」については現場で製作されるものであり「受雷部」だけが工場で製造される工業製品で、「受雷部」のみを認証しても「避雷設備」を認証する事になりませんので、既に何十万本も使用されている通常型の避雷突針にさえ認証されているものなど1本も存在しません。よく使用される「棟上導体」は単なる金属導体ですし、「避雷突針」についてもただの金属棒、ビルの外装の建材さえも外部雷対策に使用できますので、これは認証のしようもなく認証制度がありません。